2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

いづみ語録 女優は生きることそのものを露出している

彼ら(=男優)は自分の仕事としてそれ(=芝居)をやっているが、女優は生きることそのもの、を露出している。女優にとっての演技は虚構ではなく、生きることそのもの、といってもいい。よく演技的な女といわれるひとがいるが、世の男どもにそんなふうに呼…

いづみ語録 女の顔

女は率直すぎる。口ではなにもいわなくても、女の顔は彼女の生活を露出する。だから、わたしは女優が好きなのだ。 ―鈴木いづみ「女優的エゴ」より

鈴木いづみを知っていますか

いま鈴木いづみに興味を持って調べている。調べているといっても彼女に関した本を探して読んでいるだけだが。 まず彼女は作家だったわけだが、36歳のときに自殺した。それも一人娘の前で。その時娘はまだ小さかったようだが、普通の神経ではそんなことはしな…

己の顔を点検せよ

人には闘争本能があると言われています。そのため何かに挑まずにはおれないのだと。そういうことができなくなるというのは生存意欲が減退しているのだと。 もしそうであるとすれば、人は「自己」に挑むべきです。 汝自身を知れというのは古代ギリシア以来の…

親が死ねばほっとする

ロシアの文豪ツルゲーネフの作品に「父と子」というのがある。一人ツルゲーネフだけじゃない、日本にもまた他の国でも古来今日に至るまで親と子の葛藤は根深い。エディプスコンプレックスというのはフロイトがギリシア神話から抽出してきた概念だ。親でも父…

一期一会

わたしの母親は今九十四歳で介護状態となって、ある施設に入っていますが、「人生ってのは出会いだよ。」というのは、母に教わったことだ。「一期一会」という言葉を聞かされたのは小学生の頃だったか中学に行ってからだったか今では定かではないが、母から…

暗い時代をどう生きる

「暗い時代をどう生きる」と表題を掲げたわけですが、若い人たちにとって実はどんな時代も「暗い」んですね。「青春」という言葉があって、これは明るいイメージなんですが、正確にいえば、若い時代とは明暗裏腹なんですね。だから「暗い」といってもそれは…

四摂法

大部分のわたしたちは世捨て人として社会から離れて生きることはできません。よほど資産があるかして全然働かなくてよい人はどこかにこもって生きるということもできるかもしれませんが、そうでなければ、なんかして働くという面を通して社会と接せざるを得…

良寛という生き方

ええ、今日は講演口調で話したいと思います。 講演といっても人によっていろいろできっちりと構成がなってほとんど講義のような講演をする人もいるんじゃないかと思いますが、それはちょっと難しいんで。 安部公房という有名な文学者がいました。SF的な作…